ここでは、基本のトウシューズの履き方を動画と画像でご紹介します。ただし、ここで紹介するものは基本の履き方の一例で、バレエ教室の先生によって履き方が異なる場合もありますので、参考例としてご覧いただければと思います。
トウシューズは、下の絵のように後ろの脚は膝をつき、前の脚に体重をかけ、第6ポジションのドゥミ・プリエをするように足首を曲げます。この姿勢でリボンを結ぶと、プリエをした時にリボンがゆるまず、安全に踊れます。
トウシューズの履き方(動画)① -1本巻き
トウリボンを1本ずつ足首に巻いていきます。初心者にオススメの基本の結び方です。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
⇨トウシューズの履き方① 1本巻き 動画
では、画像を用いて1本巻きのプロセスをご説明します。
基本の姿勢をとり、内側のリボンを甲にななめに渡し、足首に1回半巻きつけます。
外側のリボンを、内側のリボンと足首の前で交差させ、1回半巻きつけます。
内くるぶしの上の、アキレス腱とくるぶしの間のくぼみで固結びします。
※ 余分なリボンは、端を2cmほど残してハサミで切ります。リボンの端は、ライターでさっとあぶったり、透明のマニキュアを塗ってほつれどめをしましょう。
リボンの端をおりたたみ、足首とリボンの間に入れ込みます。
結び目を完全に隠します。
できあがり!
トウシューズの履き方(動画)② -2本巻き
次に、トウシューズの履き方-2本巻き(トウリボンを2本いっぺんに足首に巻きつけて履く方法)を動画と画像でご紹介します。こちらはどちらかというと上級者向けです。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
⇨トウシューズの履き方② 2本巻き 動画
次に、画像を用いて、2本巻きの方法をご説明します。
両手にリボンをもち、内側のリボンが下にくるように足首の前で交差させます。
アキレス腱のところで交差させます。
リボンをもう一度前にもってきたら、
外くるぶしの上で交差させます。
内くるぶしの上の、アキレス腱とくるぶしの間のくぼみで固結びします。
リボンの端を折りたたみ、足首とリボンの間に下から差し込みます。ねじって入れてもOKです。
最後に、前ぐりのひもを中にしまって整えたら
できあがり!
バレエの舞台で、トウシューズのリボンがほどけてしまったら踊ることができません。どんな時も、リボンはしっかりと結びましょう。ただし、筋肉の動きを妨げるほど強く結ぶのはNGです。程よい加減を身につけてください。
リボンをほどけにくくする方法には、結び目に水をつけたり、松ヤニをつけたり、テープで巻く方法があります。でも本番では、リボンを足首に巻き終えてから、結び目を糸で縫って固定するのが一般的のようです。あせって針で足を傷めないように、普段から練習しておくとよいですね!
トウシューズの履き方(動画)③ -より心地良く“ピタッ”と履くコツ
トウシューズを心地良く履くためのとっておきのコツをご紹介します。「足の入れ方」にもひと工夫すると、“ピタッ”とフィットするんですよ!
シューズに足を入れる瞬間に、一番のポイントがあるのです。たいていの人が、わりと無造作に、つま先をボックスに突っ込んでしまいがちだと思います。すると、足が真っ直ぐに入らなかったり、指が重なったりしやすいんですよね。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
⇨トウシューズを”ピタッ”と履くコツ 動画
足をトウシューズの中に“ピタッ”と納めるコツは、
まず、必要に応じて、つま先にトウパッドを装着します。
トウシューズのかかとのゴムに足を通し、
足先をトウシューズの側面の内側に垂直に当てます。
その足の親指をシューズの内布に沿わせたまま、シューズをくるりと90度回転させて、足先をボックスのなかに滑り込ませます。
そうすると、親指がボックスの隅にきちっと納まり、すべての指が重なることもなく、シューズを“ピタッ”と履くことができます。
また、「履き方」ではありませんが、やはり「足の裏と指、特に小指の正しい使い方」をしっかりと学び、訓練する必要があります。トウシューズ初心者の場合、足指を開けない人=足指を使えない人が多く、特に小指が縮こまってしまっているケースが多いようです。そのような方は、まずはバレエシューズで、指をしっかりと使う訓練をされると良いですね。
戦後間もなく、日本でトウシューズが作られ始めたばかりの頃、当時のダンサーはずいぶん体に負担をかけていたようです。トウシューズ自体の造りも良くなかったため、日本人バレリーナは外国人に比べてダンサー寿命が短かったようです。
けれども今は、お教室で正しい体の使い方を教えていてだけますし、トウシューズ作りの技術も格段に進歩しました。トウシューズは本来、ダンサーの足を守る履物です。足に合ったトウシューズを履いていれば、無理なく、安全に、心地良く踊り続けられるということを、いつも心に留めておきましょう。ぜひ、トウシューズの履き方(動画)を繰り返しご覧になって、あなたの足にトウシューズが“ピタッ”とフィットした状態で、心地良く、美しく踊り続けてくださることを願っております。
あなたにピッタリのトウシューズの選び方については、こちらの記事もご覧ください。
⇨子どものバレエ〜初めてのトウシューズの選び方
なお、この記事は、「クララ・クロワゼ編 トウシューズ パーフェクト・ブック」を参考にしております。
トウシューズ・パーフェクト・ブック [ Clara編集部 ]
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