「今年の発表会ではどのヴァリエーションを踊ろうかな〜。お姫様系か・・・ 村娘系か・・・妖精系もいい!!」
なーんて、考えるだけでワクワクしちゃいますよね!「ヴァリエーション」とは、音楽用語では「変奏曲」。バレエでは、アダージオに続いて踊られる男女それぞれの1人での踊りのことです。女性ヴァリエーションはポアントのテクニックやしなやかさ、優雅さを表現するものが多く、男性ヴァリエーションは力強ジャンプや回転が組み込まれていることが多いです。また、ヴァリエーションのキャラクター系統は、お姫様系と村娘系。そのほかに妖精や、スパニッシュ系など、可愛らしいものからカッコイイものまで様々あります。
多くのバレエコンクールでは、課題曲の中から踊りたいヴァリエーションを選ぶ形式になっています。課題曲が多くても、実際のコンクールを見てみると結構人気のバリエーションは決まっていて、偏りがあります。なぜそうなるかというと、ヴァリエーションにも難易度のレベルがあって(もちろん、難易度には個人差がありますが・・・)、小学生が踊りやすいバリエーションや、ある程度テクニックのある上級者レベル向きでコンクールで入賞しやすいバリエーションなど、定番があるからですね。
ここでは、バレエの人気女性バリエーションについて、難易度別にまとめて動画と共にご紹介していきます!ぜひチェックしてみてください。
動画でチェック!バレエの人気ヴァリエーション 難易度:低
初めてのコンクールに出場する初心者向けのヴァリエーション。小学生がエントリーする部門でよく踊られますね。
: 年少者を対象としたコンクールの際に良く踊られるバリエーション。バレエ団では新進気鋭のバレリーナが踊ります。シンプルな振り付けですが、基礎がしっかりしていないと難しいバリエーションです。
: ドンキホーテ2幕の夢の場のバリエーションです。コンクール初心者によく踊られます。全体的にテンポが速い曲なので、筋力が必要となります。(Dancer :Evgenia Obraztsova)
: 準主役級のダンサーによって踊られるペザント(農民)のパドドゥのなかの、女性ヴァリエーション。日本では、コンクール初心者が良く踊る演目となっていますが、その可憐さから、ローザンヌ国際バレエコンクールでは課題曲として指定され年齢が若い候補者によく踊られています。
: パリの当時のストーリーです。革命を前に民衆が沸き立つ、エキゾチックな作品です。はつらつとした、パが見ものです。
動画でチェック!バレエの人気ヴァリエーション 難易度:中
続いて、バレエの人気ヴァリエーション 難易度中レベル。高度なテクニックが数カ所入ってきます。
:王子は狩りの途中、白鳥の群れと出会う。その招待は、呪いによって姿を変えられた人間たちだった。呪いを解くためには真実の愛が必要である。王子は白鳥の娘オデットに一目ぼれし、彼女の呪いを解くことを誓う。
白鳥をもした、羽ばたくようなアームスが特徴的なヴァリエーション。黒鳥のものほど技術的に難しいわけではありませんが、ポーズの美しさや表現力が問われるヴァリエーションです。
(Dancer : スヴェトラーナ・ザハロワ)
⇨ 動画でチェック!『白鳥の湖』のヴァリエーションもご覧ください。
:主人公パキータとリュシアンの結婚を祝う舞踏会で踊られるヴァリエーション。曲がスローテンポであり、キープや回転が難しいだけでなく、女性の気品や優雅さを表現することが求められる、難しいヴァリエーション。(Dancer : ウリヤーナ・ロパートキナ)
近年人気なヴァリエーション。音楽自体がコケティッシュでかわいいだけでなく、唇に人差し指をあてる振り付けなど、コミカルな振り付けが特徴的。終盤の2回転×5を、今や小学生が踊れたりするのです…
:チャイコフスキーが『白鳥の湖』初演の後に追加作曲した第3幕のグラン・パ・ド・ドゥの曲にジョージ・バランシンが振り付けたもの。アレグロの細やかで軽快なステップが特徴的なヴァリエーション。(Dancer : ドロテ・ジルベール)
:オーロラの16歳の誕生日、オーロラに求婚する4人の王子との「ローズ・アダージオ」のなかの女性ヴァリエーションです。ゆったりとした音楽の中、16歳となったオーロラの可憐さ、美しさを表現する、難しいバリエーションです。
:村人たちが、ぶどうの収穫を祝って集まり始める。ジゼルも母親の許しを得て祭りに加わる。彼女の踊りを始めとして、収穫を祝う様々な踊りが披露され、全員のギャロップで祭りは最高潮に達する。ローザンヌ国際コンクールや全日本バレエコンクールなど、多くのバレエコンクールで踊られている、ロマンチックバレエの代表作です。途中、難しいポワントワークや連続ターンなどが入っています。(Dancer ポリーナ・セミオノワ)
:お菓子の国の女王ドラジェの精の独舞。日本では〈金平糖の精の踊り〉と訳されているが、本来は果物を砂糖でコーティングしたドラジェというお菓子のことを指している。可憐な曲調にエレガントな振付。(Dancer : アリーナ・ソーモワ)
:『ジゼル』と並ぶ最古のバレエ作品。フレデリック・アシュトン版が有名だが、他に、マリウス・プティパとレフ・イワノフ振付のロシア版とがある。軽快で可愛らしい雰囲気のヴァリエーション。
:リラの精は『眠りの森の美女』の中で「善の力」の象徴として存在する。ゆったりとおおらかで希望に満ちた雰囲気のヴァリエーション。ただ、高度なテクニックも随所に含まれるため、確実なテクニックと上品で優雅な表現力が求められる。(Dancer : 菊池美樹)
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動画でチェック!バレエの人気ヴァリエーション 難易度:高
高度なテクニックを有する上級レベルの中学生や高校生がエントリーする部門でよく見られます。連続したターンや跳躍など高いテクニックが必要となり、華やかなヴァリエーションです。コンクールの上位入賞者がよく踊る作品です。
:ロマンチックバレエの代表作として、多くのコンクールで踊られている作品です。オーロラの気品や威厳を、美しいアームス・正確なポジションで表現する、難しいバリエーションです。(Dancer : 吉田都)
:ドンキホーテ夢の場にて踊られる、ドルシネア姫のヴァリエーション。回転・キープなどポワントで踊られるパがまんべんなく入っており、難易度的には上級者向けのヴァリエーション。(Dancer : スヴェトラーナ・ザハロワ)
:ドンキホーテ一幕において踊られる難易度の高いヴァリエーション。三幕のものより曲のテンポが速く、リズミカルに跳躍・回転をすることが必要となります。(Dancer : スヴェトラーナ・ザハロワ)
:舞踏会にて、悪魔の娘オディールが王子を誘惑する。永遠の愛を誓った、白鳥の娘オデットに扮した彼女の招待を王子は見破ることができず誘惑されてしまう。(dancer :ニーナ・アナニシヴィリ)
音楽が複雑に展開してゆき、独特でありながら、強く統制された個性としての精神性や情緒ある表現力が必要です。また、32回転グランフェッテが有名ですね。オディールのヴァリエーションには2つの版があり、こちらの動画はグリゴローヴィッチ版。
⇨ バレエ『白鳥の湖』黒鳥の32回転フェッテのひみつもご覧下さい。
:ジャンプ・回転全て高難度のヴァリエーションです。コンクールでも、跳躍や回転が得意な選手によって良く踊られます。(Dancer : ナタリア・オシポワ)
:はつらつとした踊りが特徴的なヴァリエーションです。回転・バランス両方の要素が入っており、中級者向けのヴァリエーションです。終盤のイタリアンフェッテは難易度が高め。(Dancer : ディアナ・ヴィシニョーワ)
:勇者ソロルに恋慕する踊り子ニキアに敵意を向ける、ガムザッティのヴァリエーションです。(Dancer : 高田茜)
:有名なタンバリンを脚で叩く、エキゾチックなバリエーションです。女性らしい魅惑的なジプシーの人間味溢れるるバリエーションです。技術もさることながら、頭上をこえて、後ろ足にタンバリンが届かなければいけない訳ですから、身体のアーチはタンバリンの様に丸く、女性らしく甘く愛おしくなるロマンチックなムードでいっぱいです。(Dancer : ナタリア・オシポワ)
:カゾットの『恋する悪魔』をベースに作られたお話で、ハイデルベルクの学生カールが女の悪魔サタネラに誘惑されて、婚約者を捨ててしまう物語。(Dancer : Evgenia Obraztsova )
:『ドン・キホーテ』第2幕の夢の場で踊られるヴァリエーション。ゆったりと夢気分になってしまうような優雅な曲調。180度真横に開く高いジュッテやイタリアン・フェッテなど、高度なテクニックが盛り込まれている。(Dancer : アリーナ・ソーモワ)
:連続的に様々なステップが続く中、高く脚を上げ続け、尚且つドラマチックであり、古典の魅力に溢れています。(Dancer : シルヴィー・ギエム)
以上、バレエの人気ヴァリエーションを難易度別にまとめてみましたが、いかがでしたか?
難易度というのは人それぞれですから、もちろんここに掲載されているものはあくまで一般的な目安としてご参考になさってください。もしかしたら、難易度低めとなっているヴァリエーションが意外と難しく感じたり、反対に難易度が高いとされているヴァリエーションがしっくり来て踊りやすかった!なんてこともあると思います。ぜひ、様々なヴァリエーションにチャレンジしてみてください(*^^*)
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