妊娠後期も進み、臨月に入る頃には、様々なマイナートラブルがありますよね。そのうちの一つが、足のつけ根あたりや股関節まわりに感じる違和感や痛み。赤ちゃんが成長して重さが出てくるに連れて痛みが強くなり、産後まで続くことも珍しくないようです。どう対処すればいいのかわからず、ひたすら耐えている妊婦さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は、妊娠中や産後の股関節痛の主な原因や対策、特に、股関節痛の予防と緩和のための寝ながらできる安産ストレッチ体操にスポットを当ててご紹介していきます!ちなみに私は、このストレッチ体操を続けたおかげで、妊娠中、股関節痛はゼロでした♡そして、分娩時間4時間の超安産でございました!!!妊娠中にしっかり運動しておくと、産後の身体の回復も早いですよ。ぜひ、お試しください🎶
寝ながらできる安産ストレッチ体操 〜股関節まわりを柔らかくしよう① 妊娠後期の股関節痛や恥骨痛の原因と対策は?
妊娠中は、足のつけ根に痛みがあわられやすくなります。足のつけ根がチクチク痛んだり、引っ張られるように痛みを感じる場合は、妊娠による痛みと考えてほぼ間違いないでしょう。妊娠中に足のつけ根が痛むのには、以下の2つの変化が影響していると考えられます。
妊娠中は、出産に備えて身体に様々な変化が起こりますが、その一つに靭帯の緩みがあります。出産時は、赤ちゃんが産道を通り抜けやすくするために、体を柔らかくしておく必要があります。そのため妊娠すると「リラキシン」と呼ばれるホルモンの分泌量が増えて、靭帯などを緩めようとするのです。子宮の左右には、「円靭帯」という靭帯が1本ずつ付いており、子宮が大きくなるにつれて、引き伸ばされていきます。円靭帯は卵管あたりから、足のつけ根を通過して、恥骨までつながっているため、ここがゆるんで引き伸ばされると、足のつけ根や恥骨付近の痛みとなって現れてくるのです。
妊娠末期の子宮は妊娠初期の子宮と比べて、大きさが約5倍、容量が約500〜1,000倍にもなります。妊娠が進んで胎児が成長するにつれて、子宮も大きくなっていくのです。大きくなった子宮は、恥骨や股関節を圧迫し、足のつけ根に痛みを生じさせます。
また、お産に向けて赤ちゃんの頭が下がってくると、さらに股関節まわり(恥骨結合部)が圧迫されて、足のつけ根の痛みが強くなります。お産が近づいている妊娠後期や臨月は、もっとも靭帯がゆるみ、子宮が重く、赤ちゃんが下がってくるタイミングです。それまで痛みを感じていなかった妊婦さんも、臨月を迎える頃には痛みを感じが始めることが多いようです。
逆子の場合は、恥骨を蹴られて痛みを感じることもあるようですね。痛みを感じるときは、楽な姿勢で静かに休むようにしましょう。恥骨の痛みはほとんどの場合、産後1〜2ヶ月で自然に治っていきます。
普段の姿勢や歩き方に気を配ることも大切です。偏った姿勢を控えるだけでも、股関節まわりへの負担が少なくなります。立っているときは、片足に重心をかけず、両足に均等に力がかかるよう、バランスを意識してみましょう。また座るときも、足を組んだり、横坐りをしないように気をつけましょう。骨盤の歪みは、赤ちゃんが産道をスムーズに通過するのを妨げます。
足のつけ根が痛いからといってあまり動かないでいると、股関節まわりの筋肉が弱まってさらに痛みが増してしまうこともあります。痛みがひどくなりすぎる前に、軽いストレッチや体操を習慣にしておくのが良いですね。妊娠後期や臨月の運動は、お産に向けた体力作りにもつながります。自分で気軽に取り組めるものからぜひやってみましょう!
寝ながらできる安産ストレッチ体操 〜股関節まわりを柔らかくしよう② 実践編
それではここで、「寝ながらできる安産ストレッチ体操 〜股関節まわりを柔らかくしよう」をご紹介します。妊娠中の股関節の痛みへの予防と緩和につながりますので、今痛みがあるという方も無い方も、ぜひ動画を見ながら、一緒にやってみましょう!全体に、ゆったりとした簡単な動きではありますが、今痛みがあるという方は、無理なく行ってくださいね。
それでは、この動画でご紹介している一つ一つの動きについて丁寧に説明していきます。
両手をハの字に開き、両膝を立てて寝ます。息を吸いながら、両膝をゆっくりと開き、息を吐きながら、ゆっくりと閉じます。「開く・閉じる」の動きを3回繰り返しましょう。
続いて、息を吸いながら、両膝を右側へ倒し、息を吐きながら戻します。
反対側も同様に行いましょう。膝を倒した時に、腰や背中までストレッチされているのが感じられるとなお良いですね。
左体側を下にして、腕を枕にして寝ます。両膝を直角に曲げ、息を吸い、吐きながら右足の股関節を開きます。この時、反り腰になりがちなので、背中をまっすぐに保つように意識しましょう。
息を吸いながら、元に戻しましょう。この股関節を「開く・閉じる」の動きを全部で3回繰り返します。
右足の膝を直角に曲げたまま、骨盤の高さまで引き上げ、息を吐きながら、その膝を伸ばします。動かしている方の足がだんだん落ちてこないようにしっかりと骨盤の高さに引き上げておきましょう。
息を吸いながら、膝を直角に戻します。「曲げる・伸ばす」の動きを全部で3回繰り返しましょう。
反対側を向いて、今度は左足も同様に「開く・閉じる」の動きを3回行います。
続いて、左足を骨盤の高さに引き上げ、「曲げる・伸ばす」の動きを3回繰り返します。
寝ながらできる安産ストレッチ体操 〜股関節まわりを柔らかくしよう③ ツールを使った実践編
次に、ふわふわボールやストレッチポールといったツールを使用したストレッチ体操をご紹介します。ツールが動きを助けてくれて、とっても気持ちいいですよ!
まずは、ふわふわボールを使ったストレッチ体操からご紹介します。ふわふわボールは、最近は100円ショップでも販売されています。手軽に購入できて、いろんな風にアレンジして使えるところがいいですね!
ボールを右膝の裏に挟んだまま、直角に引き上げます。息を吸いながら、右足のつま先を床にタッチ。
息を吐きながら、右足を直角に戻します。この時、つま先や太ももの前側に余計な力みを入れずに、できるだけ力を抜いて、股関節が柔らかくスムーズに動くように意識しましょう。3回繰り返します。
そのままの姿勢で、右足の股関節を内側に10回、外側に10回、回します。この時、上半身がゆらゆらしていると、股関節の動きが安定しないので、上半身を安定させて、股関節がスムーズな円を描けるようにイメージしながら回しましょう。
ボールを反対足の膝裏に挟みます。
先程と同様に、息を吸いながらつま先をタッチし、息を吐きながら直角に戻します。3回繰り返しましょう。
続いて、両膝を立て、膝の間にボールを挟みます。
息を吸い、吐きながら、恥骨を徐々に天井の方へ向けるようにしてゆっくりと骨盤を天井に引き上げ、引き上がったところで息を吸い、吐きながら、背骨をゆっくりと戻します。骨盤を引き上げる際に、意識できる方は、骨盤底筋(尿を止める筋肉)をゆっくりと引き上げ、背骨を下す際には骨盤底筋をゆるめてみましょう。
お産の時には、特にこの骨盤まわりに余計な力みが入りがちになりますから、この、骨盤底筋を「ゆるめる」という動きを自在にできるように訓練しておくことはとっても大切です。
続いて、ストレッチポールを使ったストレッチ体操をご紹介します。このストレッチポールもまた、身体の様々な部位をほぐし、鍛えてくれる、優れものです!!!
まず、ポールの上に太ももをのせて、左右に振りながらマッサージしましょう。
ポールをふくらはぎの下まで下げ、円を描くように動かしながらふくらはぎもマッサージ。
ポールを足首の下まで下げ、足首をぶらぶら動かして下半身の力を抜きましょう。
両足を肩幅大に開きます。両足を外旋(ガニ股)させ、息を吸いながら、ポールを引き寄せます。
息を吐きながら、両足を内旋(内股)させて、ポールを押し戻します。3回繰り返しましょう。
今度は反対に、息を吸いながら、両足を内旋させてポールを引き寄せ、息を吐きながら、両足を外旋させてポールを押し戻します。股関節のスムーズな動きを意識して、3回ずつ行いましょう。
さあ、これで股関節まわりがだいぶほぐれてきましたよ!赤ちゃんがスムーズに産道を通り産まれてこられるように、お産の日まで、安産ストレッチ体操を繰り返し行って、股関節を柔らかくしておきましょう🎶
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