トウシューズはいつから履いていいの?


憧れのトウシューズ… 履いて踊ってみたいけど、バレエを始めてから年数が浅かったり、まだ骨格がしっかりとかたまっていない低年齢のお子様の場合、トウシューズはいつから履いていいものなのか、そもそも履いて立てるのか… わからないことが多いですよね。

基本的に、トウシューズを履く時期は、お稽古場の先生のご判断によって決まるものですが、たとえ先生の許可をいただいたとしても、トウシューズを履くための条件を生徒様ご本人が知っておくことはとても大切です。

ここでは、トウシューズを履くための条件を子どもとおとなの場合に分けてご説明します。そして最後に、トウシューズを履くために必要な「バレエテクニック」の条件について詳しくご紹介します。ぜひ、ご自分の今の状態と照らし合わせて、トウシューズを履く際に参考にしてみてください。

トウシューズはいつから履いていいの? 〜 子どもの場合

もしあなたが10歳以下なら、先生にトウシューズを履く許可をいただいたとしても、少し注意が必要です。

人間の骨は、生まれてからおとなになるまでに少しずつ成長し、固さも質も変化していきます。子どもの骨は、まだ柔らかく、鼻や耳の骨のような「軟骨」がとても多い状態なのです。これが長い時間をかけて、固い骨へと完成していくのです。

一般的に、骨は10歳くらいで固まり始め、女性の場合は生理が始まってから2〜3年経った頃に完成するといわれています。固まる前の、まだ柔らかい骨は、外から強い力が加わると、変形する可能性があります。また、ムリなレッスンで足を使い過ぎると、骨の成長に必要な部分がダメージを受け、バレエを続けられなくなることもあります。

トウシューズを履くには、バレエの基本レッスンで身に付けた筋肉の他に、ある程度固まった骨が必要なのです。これを自分ひとりで見極めるのはとてめ難しいので、トウシューズを履く時期は経験豊富で信頼できる、教室の先生にお任せしましょう。

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トウシューズはいつから履いていいの? 〜②おとなの場合

おとなになってからバレエを始められる方も最近は非常に増えてきていますね。レッスンを続けるうちにトウシューズへの憧れがグングンと高まり、「私はいつからトウシューズを履いて踊れるのかしら?」と心待ちにされている方も多いのでは思います。

すでに体ができあがっているおとなの場合は、骨が変形するリスクはありません。そのかわり、筋肉は徐々に衰え、体重も子どもに較べると重いので、捻挫などの危険性が出てきます。それでも履きたいという意志があり、次ページの条件をある程度クリアしているのであれば、まずは「踊る」のではなく「トレーニング」として、トウシューズを履くのが良いでしょう。トウシューズはバレエシューズよりも固いので、足裏の筋肉が鍛えられますし、ポアントに立つことで、さらに上体の引き上げが身についていくからです。ただし必ず、両手はバーにつかまった状態で履いてくださいね。もちろんその際は、バーに代わるものに両手でつかまり、上体をしっかり引き上げ、体をまっすぐに保つことを忘れないようにしてくださいね。

子どもの体と違って、おとなのからだはそう簡単には変化してれません。週1回、15〜20分程度トウシューズを履いているだけで、ヴァリエーションを踊れるまでに進歩することは難しいでしょう。トウシューズで「踊る」ことを目標にしているのでしたら、毎日5分でもいいので、トウシューズのためのエクササイズをエクササイズを家でも行い、トレーニングすることをオススメします。

⇨ トウシューズのためのエクササイズにつきましては、こちらの記事をご覧ください。

トウシューズはいつから履いていいの? 〜必要とされる条件

トウシューズを履くには、どんな条件をクリアしていれば良いのでしょうか?

条件1.上体の引き上げができている
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肩は下にさげながら、腰から上は天井に向けてスーッと伸ばす …  上体の引き上げは、バレエの基本ですね。下半身への負担を減らすと同時に、どんなポーズでもぐらつかない強いボディを作り出します。トウシューズのときは、指先だけで体を支えなければいけないので、バレエシューズの時以上に引き上げが重要です。センター・レッスンになると体がぐらついてパをこなせない人は、もうしばらくバレエシューズでのレッスンを重ねたほうがいいでしょう。ムリして履いてもバランスがとれませんし、トウシューズに「のっかる」悪い癖がついて、膝や足首、足指をケガしてしまう可能性が高いからです。焦らず、着実に前進していけるよう、レッスンに励みたいものですね。

条件2. 体重が重すぎない
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プロダンサーの体形をみるとわかるように、トウシューズで踊るためには、体重がある程度軽くないと、足に負担をかけてしまいます。健康診断で太っていると診断されるなど、体重が重すぎる場合は、トウシューズを履いた時に、膝や足首を傷める恐れがあります。健康のためにも、ある程度体重のコントロールをしてからチャレンジしましょう。

条件. 3 片脚ルルヴェでもぐらつかない
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バレエシューズで、ピルエットのシングルが綺麗に回れますか?トウシューズでポアントに立つには、ドゥミ・ポアントで踵を高く持ち上げ、膝をゆるめないための脚全体の筋力、そして甲と足首の柔軟性などが必要です。バレエシューズを履いて片脚ルルヴェに立った時、ルルヴェが低くて足首が安定せず、体がぐらついたりするようなら、まだトウシューズを履くのは早い証拠です。ゴムバンドを使ったエクササイズで足の指を鍛えたり、正しいバー・レッスンなどで脚全体を強くして、充分な筋力と柔軟性をつけましょう。

⇨ ゴムバンドを使った足指のエクササイズについてはこちらをご覧ください。

条件4. どんなポジションでもアン・ドゥオールを意識できる
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脚の内側の筋肉を使って、付け根から足先までしっかりアン・ドゥオールしていないと、トウシューズを履いた時に脚が安定しません。180度ムリに脚を開く必要はありませんが、自分にできる最大限のアン・ドゥオールを、レッスンのあいだ常に意識し、維持できるようにしましょう。

トウシューズっていつから履いていいの?」と疑問に思われていた方、ご参考になりましたか?

以上のように、トウシューズを履けるようになるためには、お子様であれば骨格が未成熟であるという点で年齢が10歳以上であることが望ましいですし、その他の身体的な条件として、「上体の引き上げ」「体重がコントロールできている」「片脚ルルヴェでもぐらつかないほどの体幹と足の強さ」「アン・ドゥオールを常に意識できる」ことが求められます。これらの条件を完璧に満たすことはなかなか難しいかもしれないですが、これらのことが必要であるということを念頭において訓練をし続けることが大切ですね。




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